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書式一般に通じるもの


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書式一般に通じるもの

〇 思い込みの危険性

最近間違えた書式の問題

  • 〇登記簿から一部抜粋
  • 資本金の額がもともと5億円で会計監査人設置会社、決算期は4月から3月まで
  • 〇事実
  • 平成21年1月10日、募集株式の発行により資本金が1000万円アップし、5億1000万円になった。
  • 平成21年3月10日会計監査人設置会社の定めを廃止する決議がなされた。
  • この会計監査人設置会社の定めの廃止を有効と判断
  • →×

 自分が説いたときの思考をそのまま書き出すと

 「お、期中に資本金アップしてるけど、大会社か否かの判断は決算日で判断するんだよね♪3月31日になる前にいくら増資してもまだ3月31日になってない以上、大会社ではないと判断できる。だから会計監査人設置会社の廃止は有効だよん♪そんなひっかけにひっかかるとでも思ってんのww」

思いっきり

ひっかかってます。


 なぜならもともと当該会社は資本金が5億円なので、資本金の増加とか関係なしに大会社なのです。もちろん自分も5億円以上が大会社であることは何十回と条文読んでるんで知っています。

 ではなぜ間違えたのか?

 資本金を5億円近辺でちょっとだけアップさせたのでアップする前は大会社でなかったと勝手に思い込んだからです。問題を解きすぎてテクニックを身に付けたことの弊害です(書式の問題を多く解いてる方はご存知だと思いますが、通常の会社から大会社に移行させてその後の機関構成とかを問うという問題がよくでますから)

 自分の失敗は過去の記憶に頼ってテクニック的に問題を解こうとしたこと。

 そうではなく当たり前のことですが、大会社の定義とは資本金が5億円以上とか負債が200億円以上とか要件が条文で決まっており、きっちりその要件にあてはめて答えを出すということが必要なわけです。

 具体的事実に法をあてはめて解決するのが法律家の仕事。その作業を全くやらない人間が法律の試験に受かるわけないですよね。

 思い込みをしない。

 与えられた事実に要件をひとつひとつ認定してしっかり法律判断をする。当たり前のことでなかなかできないこの作業が本番にちゃんとできるか。それが合否に大きく影響すると思います。