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カテゴリー 商法

会社法303条の具体的イメージ

 昨日ふと考えてたんですよ。

 あの世界的企業であるトヨタを


乗っ取る


 にはどうすればいいのか[壁]`∀´)Ψヶヶヶ

 まずは会社に取締役の選任やらいろんな提案ができた方がいい。どういう方法があるのだろう?

 とりあえず、会社法の条文をひもといてみると、303条に株主の提案権というのがあるじゃないですか。β(□-□ )フムフム。

 その2項を見ると提案をするためには総株主の議決権の100分の1の議決権が必要とのこと。

え!?1%だけでいいの?

そこでトヨタの発行済株式総数を調べてみました。


34億

4799万7492株

。。。(汗)

気を取り直して計算を続けてみたいと思います。

 ややこしいので端数を切って34億株にしましょう。

 トヨタは一単元100株なので、34億株÷100=3400万個の議決権があるということになります

 そして提案をするための、議決権の個数は100分の1なので、総議決権数

3400万個×100分の1=34万個

 この34万個が株主提案をするために必要な議決権数という事がわかります。

フム。

 ところで、議決権1個買うのにいくらお金かかるのよと今日のトヨタの株価を調べてみると

1議決権(100株)

30万1000円

平成21年2月4日11時現在です。

 ここもややこしいので、1個あたり30万円で計算します。

 結局、100分の1の議決権を確保するために必要な資金というのは30万円×34万個で

1020億円

ということになります。。

 どこにそんな金があるんじゃいと思い、303条2項をもうちょい読み進めていくと、 300個の議決権でも株主提案できるとのことじゃないですか。

 1個あたりの議決権を確保するための100株分の株価は30万円ですから、こちらの要件に必要な資金は9000万円ということになります。

 100分の1の要件(資金1020億円必要)のじつに1000分の1以下の資金でよくなりましたね。

 大きい会社は総議決権数が異常におおきいため、100分の1の要件を満たすのは容易ではありません。

 そのため株主の提案をし易くするために割合ではなく300個という要件が追加されているんだなという事がわかります。

 しかしやはり9000万円なんて資金、宝くじでもあてるしかない。。

 ところで本当にトヨタを乗っ取るためには提案をするだけではダメで、普通決議の成立要件、つまり議決権の51%を取得する必要があります。

 そうすると3400万個の51%は173万4000個

これに株価30万円をかけると

5兆2020億円

ヽ( ̄ー ̄ )ノ もうわけワカメー

 これだけあればめでたく51%の議決権取得です。

 私のような一般市民が何千年働いてもトヨタさんの乗っ取りは無理のようですね。本当にありがとうございました。

注 この文章は少数株主権にでてくる数字はどんなものか。具体的なイメージをつけるために書いたものです。より正確な数値を出すには自己株式には議決権がないから省く等、さらに細かい計算が必要である事をご了承ください(^^*)