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貸借対照表と利益計算書の連動

 前回(設立時の貸借対照表)の続きです。

 平成21年1月10日に設立した小林自動車ですが、バリバリ働き無事1期目を平成21年12月31日に終えました。

 この約1年の利益は今期の「損益計算書」(P/L)を見れば分かります。

〇平成21年1月10日~平成21年12月31日の株式会社小林自動車の損益計算書(P/L)

  • 収益 2300万円
  • 費用 1600万円
  • 純利益 700万円

 めっちゃ簡略化しました(;´Д`)要は700万円の利益が生じたと


 また決算日にあたる12月31日に銀行から100万円融資を受けていたとします。

 そうすると設立日の「貸借対照表」はこうでしたが

〇設立時の株式会社小林自動車の貸借対照表(B/S)

貸借対照表

 決算日の「貸借対照表」
はこのように変化します。
ヽ(ヽω・`)ヘーン (´・ω/)ゞシン!! -=≡ トォー!! ヽ(`・ω・´)ノ

〇平成21年12月31日末時点の株式会社小林自動車の貸借対照表(B/S)

貸借対照表

 まーこんな綺麗な数字のB/Sにはならないでしょうけどあくまでイメージをつけるためなのでご了承を(ノ´∀`*)

 設立時のB/Sと比較してどうですか。現金が100万円増えているのは銀行から100万円借りたからです。

 また売掛金というのは自動車を販売したことにより生じた売買代金債権です。

 これはあるとうれしいプラスの「資産」なので、「資産」項目として左に表示されます。

 またあると悲しい借入金は「負債」項目なので右に表示されます(借入金 100万円)

 それとここで新しく「利益剰余金」という項目がでてきました。

 これはP/Lで今期に生じた利益700万円です。

 この利益は会社の「純資産」として右に表示されます。(P/Lの最終利益がB/Sの「純資産」に組み込まれることにより、P/LはB/Sに発展的解消がなされ、会社のトータル「純資産」が増加する仕組みです。もちろんP/Lの最終利益が赤字ならマイナスがB/Sに組み込まれるので、B/Sの「純資産」は逆に減ります。P/LとB/Sにはこのような連動関係があります)

 そしてこのような「資産」「負債」の増加、減少、P/L、B/Sの連動関係により、期末にだいぶB/Sは変化しましたが、やはり「資産」「負債」「純資産」の公式は守られています。

「資産」(現金600万円+売掛金700万円+不動産500万円=1800万円)ー「負債」(借入金100万円)=「純資産」(資本金700万円+資本準備金300万円+利益剰余金700万円=1700万円)

 さて、話を戻しますが、会社の登記簿には「資本金」は700万円として登記されていましたよね。もともと資本準備金の存在により300万円が会社の「純資産」と登記されている「資本金」に乖離を生じさせる原因でしたが、今回「利益剰余金」が生じたことによりさらにその乖離がはげしくなりました。

(登記されている資本金は700万円なのに対して、会社の「純資産」は1700万円(資本金700万円、資本準備金300万円、利益剰余金700万円)

 この会社の登記されている資本金を超えている部分(資本準備金300万円、利益剰余金700万円)はなんかこのままだともったいない気もします。

 なぜならこの会社は「純資産」として1700万円もの体力があるにも関わらず、会社の資金的信用を示す資本金は700万円としか登記されていないので、債権者も700万くらいしか財産がないと思ってしまうからです。

 やはり会社の資本金が大きいのは信用につながるので、「資本準備金」や「利益剰余金」を資本金に組み込む(振り換える)ことができないかという事が次に問題になります。

 この点は次回に回しますね♪ではでは今週も勉強張り切っていきましょ~(・∀・)ノ

資本と利益の峻別